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  • 投稿日 | 2024 年 04 月 12日

    AI-OCRの活用方法とは?
    概要や導入のメリット・デメリットなども解説


    業務改善や入力ミス防止などを目的に、AI-OCRの利用を検討している方もいるのではないでしょうか。本記事では、AI-OCRの概要や導入のメリット・デメリット、効果的な活用方法などについて解説します。AI-OCRを利用したい方、詳細を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。


    AI-OCRとは

    AI-OCRは、光学文字認識(OCR)とAI(人工知能)を組み合わせたものです。
    そもそも、OCRとはスキャンなどした画像・データのテキストをデータ化する技術のことです。AI-OCRであれば、書体やフォーマットが異なる文章や手書きのテキスト画像・データであっても、読み取りができます。

    AI-OCRとOCRの違い
    • AI-OCRとOCRには読み取り精度と処理能力に違いがあります。
    • 従来のOCRでは、手書きの文字や画像に歪み・ノイズがある場合、読み取りが困難でした。ただ、AIを活用したOCRであれば機械学習やディープラーニングにより、文字を理解する割合を示す識字率が高まり、より精度の高いデータ化を実現します。

    AI-OCRの種類

    AI-OCRと一言でいっても、さまざまな種類があり具体的には以下の通りです。

    • ・汎用×定型フォーマット型
    • ・汎用×非定型フォーマット型
    • ・業務特化×非定型フォーマット型

    ここからは、AI-OCRの上記種類について詳しく解説します。

    ▼汎用×定型フォーマット型

    汎用×定型フォーマット型は、読み取る帳票の種類は問わないものの、フォーマットを事前に定める必要があるタイプです。活用前に、どのフォーマットのどの部分に何が書かれているかを定義する必要があり、事前に設定していないフォーマットには対応できません。

    ▼汎用×非定型フォーマット型

    汎用×非定型フォーマット型は、読み取る帳票やフォーマットの種類を問わず活用できるタイプです。
    事前にフォーマットを定義する必要はなく、多くの帳票で利用できます。ただし、AIの機械学習などをしなければ、読み取り精度が落ちる可能性があります。

    ▼業務特化×非定型フォーマット型

    業務特化×非定型フォーマット型は、納品書や請求書など読み取る帳票を事前に定める一方、さまざまなフォーマットに対応できるタイプです。
    例えば、請求書や納品書など総数が多くフォーマットが異なる帳票が多いケースで効果的です。


    AI-OCR導入のメリット

    AI-OCR導入のメリット
    • 1.データ入力の作業時間を大幅削減できる
    • 2.ミスが軽減でき品質向上につながる
    • 3.ペーパーレス化につながる

    順に解説していきます。

    1.データ入力の作業時間を大幅削減できる

    AI-OCR導入における大きなメリットは、データ入力の作業時間を大幅削減できることです。
    データの入力作業は量が多ければ、大きな負担になります。外注したとしても、コスト負担が大きくなるでしょう。AI-OCR、作業時間の短縮と手間やコストの削減に効果的です。

    2.ミスが軽減でき品質向上につながる

    人間が行う作業は必ずヒューマンエラーが発生しますが、AI-OCRを活用すればミスを軽減でき品質向上につながります。もちろん、AI-OCRも正確に読み取れないケースも存在します。ただ、近年のAI-OCRは識字率が高く、合わせて人の目での確認作業を併用すれば高い品質を期待できるでしょう。人と異なり、集中力が切れミスが増加することもありません

    3.ペーパーレス化につながる

    AI-OCRにより紙をデータ化すれば、ペーパーレス化にもつながります。
    企業には、社内外の書類が多種多少に存在し、紙が多い場合は、会社のスペースを圧迫したり、外部倉庫を利用するコストが発生したりします。また、ペーパーレス化すれば情報の検索がしやすく、2次活用しやすいのも嬉しいです。


    AI-OCR導入のデメリット

    メリットがある一方で、デメリットも存在します。
    ここからは、AI-OCRの導入に関する以下のデメリットについて解説します。

    コストがかかる

    当然ですが、AI-OCRを利用するにはコストがかかります。
    具体的にいくら必要かは、利用するAI-OCRやそのプランにより異なりますが、初期費用が数万円から数十万円、ランニング費用が数万円程度です。多くのベンダーがさまざまなAI-OCRを開発・提供しているため、自社に合うものを選択しなければ期待する効果を得られません。

    必ずしも完ぺきではない

    OCRと比べAI-OCRであれば、識字率は高まりますが、必ずしも間違いが起きないわけではありません。
    AI-OCRであっても、読み取りに失敗したり、ミスを起こしたりするケースもあります。そのため、読み込んだものを確認し、必要に応じて修正する手間が発生するでしょう。

    読み取りにくいフォーマットもある

    読み取りにくいフォーマットの存在もAI-OCRにおけるデメリットの一つです。一般的に、以下のようなものは読み取りにくいとされています。

    • ・縦書き
    • ・枠や線がない
    • ・書類にずれや汚れがある

    他のAIと同様、基本的に過去学習した内容をもとにOCRを実施します。横書きのフォーマットが多く、縦書きの学習が少なければ、読み取りにくくなるケースがあります。また、読み取る際には枠や線を参考にしているものもあり、なければ正確に読み取れない可能性があります。


    AI-OCRの活用方法

    AI-OCRを活用しやすい文書
    • 【1】請求書や注文書、納品書、契約書などの帳票
    • 【2】商品やサービスに関する申込書類
    • 【3】名刺
    • 【4】日報などの報告書やアンケート
    • 【5】応募者や内定者の履歴書などの書類

    他にもアイデア次第では様々な文書を読取、業務改善につなげることができます。まずは上記4点について活用イメージを確認していきます。

    【1】請求書や注文書、納品書、契約書などの帳票

    請求書や注文書、納品書、契約書などの帳票は、AI-OCRの活用に効果的な書類です。近年は、電子帳簿保存法やインボイス制度などの関係によりデータを単純に保存するだけでなく、以下の項目をどこかに手入力しているケースもあるのではないでしょうか。

  • インボイス番号、取引先名、取引年月日、取引金額
  • 処理数も多い帳票であるため、AI-OCRの導入により業務改善効果が高いと言えるでしょう。

    【2】商品やサービスに関する申込書類

    2つ目は、商品やサービスに関する申込書類です。申込書類は、手書きしたものをもとに担当者がシステムなどに登録するのが一般的です。入力項目も多く、手入力する手間は少なくありません。

    【3】名刺

    3つ目は名刺です。名刺は、顧客情報とともに企業のデータベースに保存するのが一般的です。ただ、申込書類同様、入力項目が多くメールアドレスや住所、電話番号などミスしやすい項目も存在します。近年は、名刺管理の専門アプリやシステムもありますが、名刺管理しかできずコストがかかります。汎用性の高いAI-OCRを利用しデータ化すれば、手間なく2次活用がしやすくなるでしょう。

    【4】日報などの報告書やアンケート

    企業によっては、日報や研修、ヒヤリハットなどに関する報告書をデータでなく紙で作成しているケースもあるでしょう。ただ、紙で作成した場合、保存場所の確保が必要で2次活用も簡単ではありません。フォーマットが統一された文書はAI-OCRの読取精度も高く導入効果を得やすいでしょう。

    【5】応募者や内定者の履歴書などの書類

    応募者や内定者の履歴書などの書類に対するAI-OCRの利用も効果的です。とくに、内定者の情報は従業員管理や支払いなどのために、システムに登録する企業が多く存在します。アルバイトやパートなどを含め、従業員の雇用が多い企業は、システム入力に必要な手間が少なくありません。また、手打ちすればミスする可能性もあるでしょう。


    まとめ

    本記事では、AI-OCRの概要や導入のメリット・デメリット、効果的な活用方法などについて解説しました。AI-OCRは、光学文字認識(OCR)とAI(人工知能)を組み合わせたもので、スキャンなどした画像・データのテキストをデータ化する技術です。AI-OCRの活用にはコストがかかる一方、データ入力における作業時間の削減やミスの軽減などのメリットがあります。

    AI-OCRにご興味がある方は、ぜひお問い合わせください。

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    AI-OCRプラグイン for kintone(kintone拡張機能)

    電子帳簿保存法へ対応の際の帳票読取りをAI-OCRで自動化。業務改善、管理コストを低減します。
    数はもちろん、種類も多く、レイアウトも多彩なため帳票の管理は従来のOCRでは十分ではなかったはず。
    AI-OCRプラグインは、それらの管理を高精度で自動化し負担軽減を図ります。
    また、電子帳簿保存法対応だけでなく、名刺/契約書/図面/運転免許証など幅広い帳票のデジタル化が実現します。

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