【kintone×AI-OCR】文書管理に特化したAIとは?
kintone×AI-OCR
文書管理に特化したAIとは
はじめに
近年のAIの市場拡大に伴い、AIの導入を検討されている企業様が増えています。
サイボウズ社の業務システムであるkintoneとAIを組み合わせた、文書管理に特化したソリューションについてご紹介します。
文書管理に特化したAIとは?
ズバリ、文書管理に特化したAIとは「AI-OCR」です。
AIが文書の内容を把握し、読み取ることができるソリューションです。
AI-OCRの概要、詳細については過去の記事をご覧ください。
https://keinz-i.com/news/kintone-ai-howto20240412/
弊社では、kintone×AI-OCRのプラグインとして
【AI-OCRプラグイン for kintone】を提供しております。
こちらのプラグイン、使い方は非常にシンプルでkintoneの添付ファイルフィールドにPDFや画像データを添付・保存し、解析ボタンを押下するだけで帳票の読み取りを行うことが可能です。
【AI-OCRプラグイン for kintone】のすごいところ
プラグインの特徴についていくつかご紹介いたします。
1.あらゆるフォーマットの帳票に対応可能
OCRシステムを導入検討する時に悩まれるポイントの一つに、「事前にフォーマットを指定しないと読解できない」という問題があります。
アンケートなど読取る側でフォーマットを指定できる帳票であれば対応できるものの、請求書など受領する文書のフォーマットを指定することは現実的に難しいといえます。こういった帳票に対して都度都度フォーマットをOCRに登録する、というのは現実的ではないでしょう。
しかし、こういったお悩みを解決できるのが【AI-OCRプラグイン for kintone】です。
AI-OCRプラグイン for kintoneは読み取る帳票のフォーマットを指定する必要がありません。
ですから、発行元ごとにフォーマットの異なる請求書や見積書、レシート、名刺、履歴書などほとんどの文書を読み取ることが可能です。
これまでであればOCRはあきらめて手入力をするか、読取対象文書の限りのある専門システムを利用するしかなかった文書もAI-OCRを活用し業務改善、ROIの改善へと繋げられます。
つまり、kintoneが一つあれば、請求関連の書類、名刺管理、日報読み取りなどの複数の活用法を同時に実現することが可能となります。
2. 読み取り(抽出)項目を指定できる
現在手入力で情報を転記している場合、内容全文をそのまま転記することはほとんどないのではないかと思います。
一般的に、入力をする人に出す指示としては
「帳票の中から○○という項目の情報を抜き出してシステムに転記してください。」
というような指示の出し方になるでしょう。
AI-OCRプラグイン for kintoneは人間と同じように、抜き出す項目を指示するだけで利用が可能です。
AIによって抽出された項目は、所定のフィールドに自動格納されます。
この時、AIに出す抽出項目の指示も簡単な指示で良いというのが特徴です。
こちらの画像の左側の抽出項目の欄に記載があるように「生年月日」などの抽象的な指示で問題ありません。
では文書の中に生年月日と明記されていない場合は抽出できないのか?
いいえ、そのような場合も抽出が可能です。
たとえばこちらの免許証、「生年月日はいつですか?」
と聞かれたらまず「昭和61年、5月1日」と答えると思います。
しかし、よく見てみると免許証に「生年月日」という項目は明記されていません。
それどころか免許証の有効日や交付日やそれぞれの免許の取得日といったような別の日付項目も記載されています。
人間であれば右上の項目が生年月日と判断できますが、フォーマットが指定できないとなると機械では判別することができません。
この人間であれば脳で判別するという機能をAIが人間の代わりとなり判別する、
というソリューションになります。
生年月日などのオーソドックスな抽出項目以外にも
「請求書の△行目の品名」
といったような指示でもデータの抽出が可能となっています。
よって、こういった簡単な指示をいくつも出すことによって、今まで人間が手作業でおこなっていた入力業務をAIに一任することが可能です。
※全文の読取も可能
※フォーマットの事前設定は不要ですが、抽出項目と保存先のフィールドは事前に設定する必要があります。
3.現在利用中のアプリに上乗せ可能
人間の代わりにAIに業務を任せたいが、今までデータを蓄積したアプリを変更したり、業務フローを変更するのは難しい、という企業様もいらっしゃるかもしれません。
弊社のプラグインはそういった企業様でも導入ができるような仕様となっています。
こちらは先ほどと同じ画像になりますが、左側に抽出項目を入力する欄がありますが、右側は抽出したデータを格納する際の対象フィールドコードとなります。
こちらのフィールドコードは新規作成したフィールドである必要はありません。
現状、手入力で情報を集約しているアプリのフィールドコードを指定することで、今まで手入力していたフィールドにAI-OCR機能を上乗せすることが可能となります。
そもそもkintoneで文書管理は可能?
kintone×AIによる文書管理についてご紹介いたしましたが、kintoneは導入しているけれど、文書管理には利用していない、という企業様も多いかと思います。
しかし、検索・絞り込み機能やワークフロー(プロセス管理)機能、アクセス権の管理機能など文書管理に欠かせない機能がkintoneには基本機能として備わっており、文書管理システムとして非常に優秀であるほか、一元管理がしやすく、意外と文書管理にマッチしたシステムです。
士業法人を母体とする弊社では法的知見・実運用での結果も踏まえ、kintoneによる文書管理を推奨しております。
詳細は下記記事をご参考ください。
▼kintoneの特徴と、なぜ文書管理システムとしてお勧めするのか
まとめ
電子帳簿保存法の関係もあり、電子データでの文書管理は必須となっています。
であれば、やはり合理的かつ業務改善につながるような文書管理がベストではないでしょうか。
kintoneのデフォルト機能を生かしてガバナンスを効かせた文書管理が可能です。
さらに、AI-OCRを活用することで、手入力の手間を省くのはもちろん、データ化をあきらめていたような文書もデータ化され業務改善、業績UPなど多くのメリットがあるのではないでしょうか。
ぜひAI×kintoneでの文書管理をご検討ください。
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電子帳簿保存法へ対応の際の帳票読取りをAI-OCRで自動化。業務改善、管理コストを低減します。
数はもちろん、種類も多く、レイアウトも多彩なため帳票の管理は従来のOCRでは十分ではなかったはず。
AI-OCRプラグインは、それらの管理を高精度で自動化し負担軽減を図ります。
また、電子帳簿保存法対応だけでなく、名刺/契約書/図面/運転免許証など幅広い帳票のデジタル化が実現します。