【電帳法】スキャナ保存導入のメリット・デメリット
お客様とお話しをさせて頂いていると「完全ペーパレス化を目指し、スキャナ保存も導入したい」という方が多くいらっしゃいます。
本記事ではスキャナ保存のメリット・デメリットに関して解説致します。
1.スキャナ保存とは!?
スキャナ保存は、書面にて受領もしくは作成した国税関係帳簿書類を、スキャニングしデータ化して保存する手法を言います。
税制改正により、承認制度や適正事務処理要件が廃止となったため、以前と比較し導入しやすくなりました。
2.スキャナ保存のメリット・デメリット
このスキャナ保存ですが、導入することによるメリット・デメリットは下記の通りです。
(1)メリット
①資料を外部から確認することが可能となり、テレワークの導入など「いつでも・どこでも」働く事ができる体制づくりにつながる。
②文書保管用の外部倉庫を活用している場合、保管や倉庫への運搬などのコストカットが可能。
③書面での保管でない為、紛失や滅失のリスクの低下。
(2)デメリット
①スキャナ保存の要件を満たすためのシステムコスト(文書管理システム導入費や認定タイムスタンプ付与の為のランニングコスト)が発生する。
②書類のPDF化・検索項目の入力・確認・認定タイムスタンプの付与など、業務工数が増加する可能性がある。
③一部スキャナ保存できない(もしくは適さない)書類が存在し、完全ペーパレス化は困難。
適さない書類例 : 契約書(データ化した場合、証拠能力が低下するため)
3.まとめ
本記事では、スキャナ保存のメリット・デメリットに関して解説致しました。
弊社ではスキャナ保存をあまり推奨しておりません。理由としては、業務工数やコスト増加の可能性が高いこと・求められる要件が複雑であること・そもそもスキャナ保存対象である書面の今後の減少の可能性が高いことです。
スキャナ保存を導入する際は、慎重にご検討ください。
弊社では法令に則った電子帳簿保存法対応のコンサルティング、アドバイザリーサービスを実施しております。
▶コンサルティングサービス・アドバイザリーサービス概要はこちら