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投稿日 | 2023 年 09 月 19日

介護業界でも電子契約の利用が可能に!活用のメリットとは

はじめに


コロナ禍において、政府が押印のための出社などを問題視し、各業法の改正を進めていることで、
電子契約サービス(以下電子契約)の利用が広がっています。


介護業界もその一つで、令和3年度介護報酬改定により、電子契約の活用が解禁されました。
ただ、電子契約をいざ導入するとなると、詳細がわからず不安な方も中にはいるのではないでしょうか。
本記事では、以下について詳しく解説します。

  • ●電子契約の概要
  • ●介護業界で電子契約を導入するメリット
  • ●令和3年度介護報酬改定内容

 


介護業界で電子契約の利用を検討している方は、ぜひ参考にしてください。


電子契約とは


電子契約とは、本来「紙と印鑑」によって締結していた契約を電子的に行うものです。
電子ファイルと電子署名や電子サインを使って、インターネット上で契約を締結し、そのまま電子データとして企業のサーバーやクラウドに保管します。



郵送などの手間が必要なく、業務効率化や契約スピードの向上につながります。
従来の書面契約と電子契約の違いは、下記の通りです。
「電子契約は法的に問題ないのか」などの疑問をお持ちの方もいますが、書面契約同様、証拠能力を有しておりますので、安心してご利用ください。


介護業界で電子契約を導入するメリット


介護業界で電子契約を導入するメリットはさまざまです。
ここからは、介護業界で電子契約を導入する以下のメリットについて詳しく解説します。

介護業界で電子契約を導入するメリット

 

  • メリット1:契約業務の効率化
  • メリット2:コスト削減
  • メリット3:書類紛失の防止
  • メリット4:実地調査の対策

 

メリット1:契約業務の効率化


介護業界で電子契約を導入するメリットの1つ目は、契約業務の効率化です。
近年は、サービス利用者の家族が遠方に住んでいるため、対面での契約が難しく、郵送で書面の受け渡しをしているケースが多いのではないでしょうか。
郵送をする場合、契約書の印刷や製本化、送付状の作成、その他郵送準備などに多くの手間がかかります。
また、返送された契約書に不備があれば、再度郵送する必要もあります。
電子契約であれば、郵送する必要がありません。
入力箇所を必須化できるため、入力漏れなども防ぐことが可能です。

メリット2:コスト削減


介護業界で電子契約を導入するメリットの2つ目は、コスト削減です。
郵送で書面の受け渡しをしている場合、郵送費などの多くのコストがかかります。
また前述の通り、郵送には手間がかかる分、人件費も発生します。
弊社で書面契約をした場合で試算したコストは以下の通りです。
電子契約であれば、上記よりも少ないコストで契約ができるため、コスト削減につながるでしょう。

メリット3:書類紛失の防止


介護業界で電子契約を導入するメリットの3つ目は、データ紛失の防止です。
介護業界は多くの書類作成が求められる業界で、地震や火事などのトラブルがあった際でも事業継続するための事業継続計画(BCP)対策が求められます。
ケアプランや介護計画書、契約書などを書面で保管している場合は、事業所がトラブルに見舞われれば、紛失や焼失してしまうリスクがあるでしょう。
電子契約を活用しデータで作成していれば、データセンターに書類が残るため、被害を抑えられます。

メリット4:実地調査の対策

介護業界で電子契約を導入するメリットの4つ目は、実地調査の対策です。
介護業界では、運営状況を確認するための実地調査・指導が、各事業所で行われているかと思います。
実地調査の際、契約書も確認されるケースがあり、各事業所で原本保管が必要となります。
中には、各事業所で契約書を回収し押印のために本部へ郵送、再度事業所に返送するなど、手間やコストが発生している企業もあるのではないでしょうか。
電子契約であれば、郵送する必要はありません。
また、締結後のデータを企業のサーバーやクラウド上に、保存が可能で本部・事業所で共有することもできます。
データ保管であれば事務所のスペースを圧迫する心配もありません。


そもそも介護業界での電子契約利用はOK?
令和3年度介護報酬改定の内容


従来、介護業界における契約書などは紙と印鑑による締結が必要でしたが、2021年4月1日、厚生労働省より発表された「令和3年度介護報酬改定」により電子契約の利用が解禁されました。
「令和3年度介護報酬改定」には、以下5つの柱が存在します。

 

  • ●感染症や災害への対応力強化
  • ●地域包括ケアシステムの推進
  • ●自立支援・重度化防止の取り組みの推進
  • ●介護人材の確保・介護現場の革新
  • ●制度の安定性・持続可能性の確保

 


上記、5つのうち「介護人材の確保・介護現場の革新」にて、以下が可能となりました。

 

  • ▼利用者などへの説明・同意に関する、電磁的な対応
  • ▼諸記録の保存・交付などに関する、電磁的な対応

 


これにより、契約書や重要事項説明書、ケアプランや各サービスの計画書などを、電磁的な方法つまり電子契約を利用し、締結や署名・同意をもらうことが可能となりました。


介護業界で電子契約を活用する際の注意点

前述の通り、介護業界における電子契約の利用が解禁されましたが、活用にあたり以下の注意点が存在します。

●事前に相手の承諾を得る
●「時刻認証業務の認定に関する規程」に基づき認定された事業者が提供するタイムスタンプ(認定タイムスタンプ)を使用する

事前に相手の了承を得ず、電子化することは認められません。
一方的に電子契約の利用を進めるのではなく、利用者の理解を得て導入・活用しましょう。
また、電子契約を利用する際は認定タイムスタンプを付与しなければなりません。
基本的に、電子契約はタイムスタンプが付与されますが「タイムスタンプ」と「認定タイムスタンプ」は異なります。
認定タイムスタンプに関する詳細を知りたい方は、以下をご覧ください。
電子帳簿保存法の要件で求められる認定タイムスタンプとは!?
電子契約によっては、認定タイムスタンプが付与できないものやオプションのものもあるため、ご注意ください。


まとめ


本記事では、電子契約の概要や介護業界で電子契約を導入するメリット、令和3年度介護報酬改定内容について解説しました。
介護業界は多くの書類作成や、サービス利用者・家族などへの同意の取得が求められる業界です。
利用者の家族が遠方に住んでいる場合の書類の郵送対応や保管などに多くの手間・コストがかかっているでしょう。
電子契約を活用すれば、手間やコストの削減はもちろん、書類紛失の防止(BCP対策)、実地調査の対策も可能です。
電子契約を活用し、現場の負担改善やコスト削減に取り組んではいかがでしょうか。
なお、電子契約や導入方法、法律などに関する不明点があれば、お気軽にお問い合わせください。

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